三慶グループが製造する高度サラシ粉について
日本国における食品添加物:殺菌料である高度サラシ粉は、昭和35年3月15日の第一版食品添加物公定書から掲載されている化学物質でありますが、当社では、第六版食品添加物公定書(1992年)を元に、食品、添加物等の規格基準(昭和33年12月28日厚生省告示第370号)の第2 添加物のD 成分規格保存基準各条中「高度サラシ粉」に係る成分規格に適合させた、次亜塩素酸イオン、亜塩素酸イオン、塩素酸イオンを含有する高度サラシ粉の製造を開始しました。
また、2008年以降からは、次亜塩素酸ナトリウムを原料に用いた、三慶独自の高度サラシ粉の開発に成功し、その後、工業生産出来るように、有効塩素濃度を向上させる等の改良を経て、現在も三慶グループの高度サラシ粉液体製剤の原料として製造し続けております。
なお、第九版食品添加物公定書の高度サラシ粉から、これまで化学成分が記載されていた注記部分(次亜塩素酸カルシウム、ヒドロキシ次亜塩素酸カルシウム)が削除されるようになり、この事からみましても、当社が製造している高度サラシ粉、特に亜塩素酸イオンが多く含まれている高度サラシ粉に対する法的な整合性の維持が確認できます。
三慶グループが製造する高度サラシ粉液体製品について
高度サラシ粉自体は不燃性でありますが、火災時には酸素供給源となり、火災助長を引き起こすと言う性質を持ちます。又、消費者や使用者においては、高度サラシ粉溶解液中の不溶解成分である濁度(カルシウム分)が、異物混入の原因になる可能性が高いと言う理由から、食品加工向けの殺菌剤としての利用が困難であり、この事により、その使用実績が少なく、あまり流通させていませんでした。
そこで、三慶グループでは、この高度サラシ粉を水に溶かした時の濁度(カルシウム分)を沈殿させて除去すると言う製法を確立する事によって、カルシウム分が定性反応以下にまで低減させた透明な液体品の製造に成功し、これにより流通保管時の危険性を回避するとともに、使用時における異物混入の懸念を払しょくさせる事に成功しました結果、数多くのお客様から、厚い支持を頂けるようになりました。
また、三慶グループが製造している高度サラシ粉は、一般的な高度サラシ粉に比べると、低塩素臭、低アルカリであり、また、次亜塩素酸ナトリウムに比べますと、使用時の塩素臭気が1/1000以下に抑えられている事から、使用対象食品への塩素臭の付着防止、作業従事者への安全面の配慮が可能になるなど、様々なメリットが生まれております。
三慶グループが製造する高度サラシ粉の特許について
三慶グループが製造する特徴的な高度サラシ粉並びに高度サラシ粉液体製品は、以下の様に、特許化されており、当社の知的財産の保護ならび、市場への公開(透明性)をもって、事業に臨んでおります。なお、すでに、国際特許についても申請中であり、随時、特許化が進んでいます。
[原料] 当社が製造する特徴的な高度サラシ粉の製造方法に関する特許
[製法] 高度サラシ粉全般(自社他社含)の溶解液の濁度成分(カルシウム分)の除去方法に関する特許
[物] 上記製法を用いた、塩素臭が低い透明液体製品そのものを製造する特許
高度サラシ粉/高度サラシ粉液体(中品)製品の製法
上記の工程を経て生産された[高度サラシ粉]は液体品となり、全量、三慶グループ内の工場へと出荷され、各種塩素酸化物製剤の半製品原材料として使用されています。
食品添加物殺菌料度サラシ粉液体品の製品ラインナップ一例
[ネオクリーンPAS]
塩素酸化物の常識を覆し、低アルカリでかつ、中性域で安定させる事に成功した高度サラシ粉の液体製品であり、低塩素臭で使いやすく、スピーディーな殺菌効果を享受して頂けると言うだけではなく、分解性も考慮し、対象食品に残ってしまう塩素(残留塩素)を素早く除去(中和)する事が出来ます。
[ニューエキサイティング50]
エタノールと高度サラシ粉の液体品を混合させ、しかも、長期間安定させる事に成功した総菜用アルコール製剤であり、弊社独自の技術によって、本来混合する事そのものが出来なかった、エタノールと塩素酸化物を混和しても反応せず、安定させる事によって、それぞれの特徴を併せ持った独自の殺菌効果を享受して頂く事が可能になりました。
[ALウオッシュフード]
エタノールと高度サラシ粉の液体品、さらに[柿抽出物]であります柿タンニンを配合させた、緑色野菜類専用の総菜用アルコール製剤であり、殺菌のみならず、酵素による反応を抑制する事によって、野菜類の褐変も抑制する事ができるようになりました。
[ウオッシュスコアP]
原料である高度サラシ粉の製法を見直す事によって、低アルカリに、しかも、原料由来の副成分を限り無く(限界ぎりぎりまで)低減させた事によって、製剤由来の無機アルカリ塩類を低減し、その結果として、緑色野菜類へのダメージ(赤変、塩漬変性)を極端に減らす事に成功した、三慶グループ独自の新しい高度サラシ粉液体製剤であります。